家族で使えるホワイトニング商品の特徴
白くツヤのある歯は、好印象を与えます。人の印象は見た目の一瞬で左右されるため、視線が集まりやすい口周りのケアに注意を払う方も少なくありません。芸能人のように外見が収入に関係する社会的地位にある人では、審美歯科でホワイトニングを定期的に受けていることもあるようです。最近では家族で使えるホワイトニング商品も登場しています。
白くきれいな歯で第一印象は大きく変わる
「人は見た目が9割」というフレーズが流行りましたが、実際のところ多くの人の経験則によってもこれは大方当たっているようです。初対面では相手についての情報はほとんど持ち合わせていないので、外観の第一印象は視覚認識に頼らざるをえないからです。
ビジネスシーンでも男女の出会いでも、第一印象がその後の関係性に影響することは明らかなことで、歯の見た目は大きな影響を与えます。ある会社が実施した、他人の印象に関する意識調査では、悪い印象を持った人の実に60%を超える回答者が、歯に問題があると答えているほどです。歯が黄ばんでいたり、くすんでいたりするようでは好印象を与えるには程遠い状況といえるでしょう。
本来は歯の表面のエナメル質は無色透明で、白い状態がデフォルトのはずです。それが黄ばんだりくすんだりしてしまうのは、歯の表面に汚れが付着していることが大きく関係しています。
黄ばんでしまう一番の原因が、食事によるステイン汚れです。ステインとは毎日の食事の過程で、食材に含まれる色素が歯の表面の膜と結合することで、汚れた状態が慢性化してしまうというものです。とくにコーヒーやワイン・緑茶などは、歯を着色しやすい性質が強いとされており、日常的にこれらの嗜好品を摂取する習慣のある方は、歯がステインで黄ばんでしまうという悩みを抱えていることが多いようです。
ホワイトニング製品に期待できる効果
ホワイトニングといえば過酸化水素水などを利用する審美歯科でのオフィスホワイトニングが主流ですが、家族で使えるホームホワイトニング商品もあります。これらにはどのような効果を期待できるのでしょうか。
一般的な歯磨きにはむし歯や歯周病を防止する成分が配合されているので、むし歯予防や歯周病予防などの効果を期待できます。これに対して市販のホワイトニング商品には、ポリリン酸やハイドロキシアパタイトなどの成分が配合されています。ポリリン酸には着色汚れを除去し、ステインなどの再付着を防止する効果があります。
ステイン汚れは毎日の食事に原因があるので、ポリリン酸配合のホワイトニング商品を継続して使用することでより白い歯に近づけることができます。剤形には歯磨き粉タイプの他に、液体のデンタルリンスにも配合されていることがあります。
歯の光沢を重視する方には、ハイドロキシアパタイト成分配合されているものを選びましょう。毎日の歯磨きや食材がこすれあうなどの影響で、歯の表面には微細なキズが無数にあります。その結果紫外線が屈折し、光沢がなくなりくすんだ印象になってしまうわけです。ハイドロキシアパタイトは、歯の細かいキズを修復し光沢を回復させます。元来ハイドロキシアパタイトは、歯の表面のエナメル質の97%を構成する成分なので安全性が高く定着性にも優れています。
どのような効果を期待するかでアイテムを選択する
家族で使えるホワイトニング商品は各社から市販されており、剤形もバリエーションに富んでいます。ホワイトニング商品には、研磨剤や漂白剤を配合しているのが一般的ですが、それぞれの種類にはメリット・デメリットがあります。研磨剤や漂白剤のそれぞれのアイテムの特性を理解して、自分にあったホワイトニング商品を選ぶことを心がけてください。
まず重視してほしいのが、研磨剤のサイズです。サイズが大きいと歯の表面の微細なキズをカバーできないので思ったような漂白効果を発揮できないことがあります。小さい粒子ではより研磨効果も高く、効果も感じやすいです。20um以下のサイズがおすすめです。
さらに研磨剤の硬度もポイントで、成分は水産化カルシウムや炭酸カルシウムなどが代表的です。硬度の目安に「モース硬度」という指標があります。エナメル質を傷つけない点でみると、7モース以下であれば歯にダメージを与えることなくホワイトニングを実践できます。
家族で使えるホワイトニング商品を選択するにあたって、漂白剤配合の有無は大きな意味を持ちます。漂白剤が配合されていると効果は抜群ですが、あまり強いものを使うと歯茎をいためてしまうことがあります。結果知覚過敏などの副作用のリスクも報告されています。とくに歯周病などを抱えている方は、漂白剤の入っていないマイルドなタイプを選ぶようにしてください。
ビジネスシーンや男女の出会いで、歯のコンディションで第一印象は大きく左右されます。毎日の食事のなかでステイン汚れが付着するのはやむをえない側面があります。最近では家族で使えるホワイトニング商品も登場しているので、目標とする効果に応じてアイテムを選択することをおすすめします。